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英語を読むことはできても、話すことができない人は
多いと思うし、僕もその一人だ。
中学から大学を出るまで、10年間は少なくとも
毎週勉強したにもかかわらず。
本書には、劇的に学びやすくなった英会話について、
スーツケース一つでどこでも行ってしまう、高城剛さんが
自身の体験踏まえて、フィリピン英会話についての
考察がまとめられている。
学校では得点を取るための勉強、すなわち
間違ってはいけない英語しか学んでいない。
伝えるための手段としての英語の方が、
社会に出てからの方がはるかに有効だと思う。
間違わないように英語を話そうとすると、
何もしゃべれなくなってしまうのは当たり前で、
日本語だって同じ。
では、その伝えるための英語はどうすれば学べるか。
よくよく考えてみると、
3歳児はまずしゃべることから始めていて、
読み書きはその次である。
会話を徹底的に行うことで、英語力を鍛える事が重要だ。
さらに、これまでの英会話学校で当たり前だった、グループでの
セッションも、3歳児の教育に置き換えてみれば、
誤った勉強方法であり、マンツーマンでのスピーキング中心での
勉強法こそが、英語力を伸ばすための最適解である。
今までなぜそれができなかったかというと、
欧州や米国からきた外国人教師を雇うには
それなりのコストがかかるから。
フィリピンは英語が公用語であり、人件費も安いため、
圧倒的に安価に人を集められ、そこにインターネットという
インフラが整ったことで一気に環境が整ったということだ。
日本人が英語を話せない3つの問題
日本人が英語を話せない問題点として、
高城さんは以下の3つを挙げられている。
1. 言語間距離が遠い
異なる言語間同士の文法や発音における
類似性を距離にたとえて、「言語間距離」という。
日本語は「インドネシア語」「韓国語」などと距離が近く、
「ロシア語」「ポーランド語」等と距離が遠い。
日本語は英語とは距離が遠く、逆にフランス語やイタリア語は
英語の語源となっているため、距離はかなり近いといえる。
2. 正しい英語を話さなければならないという強迫観念
日本は恥の文化である。
間違ったら恥ずかしい!と言う意識が、根強くあるのは否めないと思う。
それはテストのバッテンとして明示され、正しくなければ英語じゃない、
間違ったらアウトという意識が刷り込まれている。
3. 英語を話す必要がない
そもそもこれまで日本人は英語を学ぶ目的がなかった。
周りを見回しても日本人ばかりだし、英語は字幕があり
テレビも吹き替えで放送されている。
英語が話せなくても、何一つ不便など感じなかったのだ。
今の英語教育の問題点とはー日本では英語教育改革が形骸化している
僕が学生の頃は、単語帳を3冊丸暗記させられ、
文法は1500覚え、ひたすら英文を読ませられた。
少なくとも読み書きだけはできるようになったが、
最近の英語教育では会話力を上げようといろいろな施策をとっているが、
最終的に評価するのは学科試験のため、
会話に必要な文法を学ぼうとしている。
むしろ「読み書き会話」すべてダメ、と言う
最悪な状態になっているのでは?と警鐘を鳴らしている。
もう学校で習った英語はすべてご破算にして、
共通の言語として、第2の言語という役割で
英語を自発的に学ぶしか、使える英語を学ぶ方法はないと思う。
そんな状況に陥っている日本人にとって唯一の救いが、
インターネット、特にADSL・光回線という、高速通信網が整備されてから、
劇的になんでも効率的かつ安価もしくはタダで、
いろいろなことができるようになり、そのうちの一つとして
英会話が圧倒的に学びやすくなったと言うことだ。
一昔前までは、英会話学校に通うか語学留学するしかなく、
その移動時間や授業時間は拘束され、
費用も月に何万もかかるようなものだった。
それが、Skypeなど無料通話ができるインターネット通信を使い、
フィリピンにいる英語を教えるスキルを持った人たちと、
マンツーマンで毎日少しづつでも話せる環境が
月1万円以内で手に入るのである。
毎日少しづつが難しければ、
いっそのことフィリピンに留学して、
英語漬けになる方法もあり、英語力を最短で身につけるための
最適解の一つであると本書では言及されている。
英語はあくまで、コミュニケーションを取るための手段の一つでしかないが、
今後日本では必須の共通言語となるのは明らかであろう。
本書は、英会話力の重要性に気づかされると共に、
習得するための方法として
インターネット英会話と現地留学について、
自身の経験を踏まえてまとめられている。
ほとんどのインターネット英会話は無料体験ができる。
さっそくやってみようと思う。
半年後にどこまでしゃべれるようになるのか、自分に期待したいと思う。