僕は良く会社でグチを言います。
「ちょっと無理矢理すぎない?」とか「いい加減にしろよ!」とか「細かすぎるやろ!」など。
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グチを言う度に、頭の中では良くないなぁ。。やめなきゃなぁ。。と思っていました。
本書を読んでみて、実はこれらが「良いグチ」である事が分かりました。
グチの教科書 (マイナビ新書) | ||||
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著者は社会保険労務士・産業カウンセラーとして、多くの企業の人事担当者の話を聞いたり社員の方の話を聞かれてきた、原 祐美子さん。
同じ職場で同じような境遇にいる人でも、スパンと割り切って先に進める人と、ずるずると辛い時間を長引かせる人はどこにでもいるそうです。
どうせ言うなら良い愚痴を言って、幸福な人生を送るようにシフトしようという事が、この本で語られています。
本書では、グチを分析し、どのようなグチを言ったらダメなのか、そしてその悪いグチをどのように言い換えれば良いのかを、シチュエーション毎に当てはめられています。
それでは、早速ご紹介します。
目次
グチの教科書 by 原 祐美子 – 言わないよりも言った方が良いグチがある
言ってはいけないグチは、未来に対するグチである
そもそも、グチを言ってしまうのは「こうありたい・あって欲しい」という状況と、実際に起こっている状況に差があり、ストレスを感じているからです。
グチを言うことによって、言った本人は一時的に癒やされます。
ただし、実際に起きていない行為に対してグチを言うのは、やる気をなくしてしまうだけなのです。
つまり、解決しようもないグチであること。推測していることに過ぎない未来についてのグチはNGなんです。
グチが出たら、最後まで言い切る前に言い換えよう
僕が本書で取り入れたいと思ったのが、これです。
「あー、ホントに最悪!・・・ってほどでもないか」
「あー、ホントに最悪!・・・ま、いっか」
「あー、ホントに最悪!・・・なんちゃって」
「あのバカ上司!・・・おかげで対人能力が鍛えられまくり」
「余計な仕事増えたわ!・・・おかげで効率的なやり方思いつけるわ、ありがとう」
最後まで言い切らずに、途中で言い換えをして、表現をマイルドにします。
そうすると、ネガティブな発想からポジティブな発想に変えることができそうです。
良いグチとは?
職場でのグチはなるべく少ない方が良いに決まっていますが、時に有効に働くタイミングと言い方があります。
冒頭に紹介したグチは、チーム内で共感を得ようとしていたときや、困ったという弱みを見せたい時に発していたグチであることに気づきました。
会社には必ず上下関係があり、その関係は役職や雇用形態が変わらない限り変わらない、その時点ではどうすることもできないものです。
それは顧客との関係においては特に顕著で、時には主従関係の様相さえ呈しています。
そんな状況においてチームという組織の中で、外圧に対抗するためのモチベーションアップの手段としてグチを使っていました。
あるいは、共感を持つことで、チーム全体のガス抜きをしようとしていたのです。
まとめ
グチを言いたくなるのは、状況が悪化し良くない方に進みそうだと思ったときに出てしまう物です。
理想を追い求めれば追い求めるほど、現実はその理想とは離れていきます。
グチは言わないに限りますが、なにもあり方を変えないまま、グチを言いたい感情を押し殺すだけでは、いつか爆発してしまいます。
いまの状況は一気には変わらないかもしれませんが、言動や考え方を少しずつ変えていくと、いつのまにか状況が好転しているものです。
たとえ状況はなにも変わらないでも、言動や考え方を変化させ、自分のあり方自体を変えてしまうことで、前向きに進んでいけると信じています。
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