古武術とは、対人間を想定して戦う時に用いる技術です。
現在のスポーツでは、剣道、弓道、柔道などで古武術の動きが取り入れられています。
古武術の基本は、「ナンバ」的な動きです。
「ナンバ」とは、できるだけ「捻じらない」「踏ん張らない」、広く普及している西洋式の運動理論とは正反対の動きのことです。
「ナンバ」とは、身体にとって一番自然で、効率の良い動きのことであると言えます。
僕がはじめて「ナンバ」と言う言葉を知ったのは、昔の佐川急便のロゴマークでした。
このマーク、よく見てもらうと分かるんですが、左手と左足が前に出て、右手と右足が後ろに出ています。
身体をひねってないので、疲れにくいんですね。
僕の趣味の一つである、登山でもこのナンバは応用されています。
それは腕組みをして歩くこと。
腕組みをすると腕がロックされるので、ナンバ歩きをしやすくなるんですね。
というわけで、この疲れにくい古武術を育児に応用しようとしたのが、今回ご紹介する「カンタン古武術だっこで育児がグンとラクになる」です。
先輩ママさんが、キツネの手を紹介されていたので、育児に古武術を応用することに興味を持ち本書を手に取りました。
カンタン古武術だっこで育児がグンとラクになる —ママが疲れない体の使いこなしワザ30 | ||||
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「カンタン古武術だっこで育児がグンとラクになる」- 腱鞘炎や腰痛解消に期待できるかも!
基本のだっこは「軽・楽・安心」
古武術だっこを覚えると、まず最初に感じるのが赤ちゃんが「軽い」ということです。
この理由は、腕だけでなく背中・腰を使うことで、体全体に重量を分散させることができるからです。
疲れがなくなることで、育児に対して楽に接することができるようになります。
しかも、この古武術では、基本的に腕を使わないようにするので、自然と赤ちゃんとの距離が縮まります。
そうすることで、親もとっさの時に赤ちゃんの身を安全に守れますし、赤ちゃんは普段から親との距離が近いので安心してリラックスすることができます。
古武術式育児の基本は体幹
サッカーの長友選手が活躍する頃から、メディアにもたびたび登場するようになった体幹。
古武術はこの体幹をいかに上手に使うかが鍵となります。
腕ではなく背中や腰を使い、上半身だけではなく、腰や下半身を使う。
その体幹に加えて、ひねる動作を少なくすることで疲れにくい育児を実現することができます。
まとめ
この本の唯一のマイナスポイントは、挿絵が非常にわかりにくいことです。
たとえば、だっこの時は手のひらを返しましょう、とあるのですが、挿絵は返しているのか返していないんか分かりません。(笑)
ただ実際にやってみると、その違いは歴然。
背中を使っている感じが分かりますし、その分赤ちゃんを軽く感じました。
今回ご紹介した一冊
カンタン古武術だっこで育児がグンとラクになる —ママが疲れない体の使いこなしワザ30 | ||||
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