客先に行った時にあった会話の内容や出来事を、社内に戻って「こんなことがあったよー」なんて話をよくします。
ぼく:「今日◯◯さん訪問したんだけどさー、△△ってできない?って言われて断りづらくてさー」
同僚:「へーそれは大変でしたねー。」
ぼく:「話が全然通じなくて、どうしたものかと困ったよー」
同僚:「嫌ですよねー。」
・・・全然話が盛り上がりません。。
なんとかそのシチュエーションを理解してもらおうと、背景とか会話の詳細を話すほどだんだん同僚も話を聞くのが面倒くさくなり、やがて仕事モードの会話に切り替わってしまいます。
こんな世間話でも役に立ちそうなのが、今回ご紹介する木暮太一さんの「「自分の言葉」で人を動かす」です。
著書の木暮さんは、「とくダネ!」のコメンテーターをはじめ、メディアでもご活躍の方であり、ぼくのメンターである立花さんが木暮さんの出版塾に参加されているということで、手に取ってみました。
たった1つの視点で話が変わる! – 「自分の言葉」で人を動かす by 木暮太一
「相手に教える」と言う視点
いくら自分にはおもしろい出来事であっても、その状況を説明するだけでは人は興味を持ってくれません。
人が興味を持ってくれるのは「ぼくが観てどう思ったか」 であり、それを言葉にしやすい思考回路の1つが「相手に教える」という視点ではないか、と本書を読み進めるうちに気づきました。
この「相手に教える」というのはあくまで「相手」が主体であり、自分を中心に考えてはいけません。
自分を主体に考えると「自分が教えたい」ことを話してしまいがちになり、それは相手に届かない可能性が高いです。
購買意欲が高まるのは、欲しいと思うから
実店舗や一昔前までのショッピングサイト、グルメガイドでは、商品や店舗の説明しかありませんでしたよね。
それがAmazonや楽天をはじめ、食べログやクックパッドにいたるまで、(内容の良い悪いはあるにしても)個人のレビューが必ずついており、その評価を読んで購入したり店舗に行ったり、料理したりする人の方が多いと思います。
それはなぜか?
そう、レビューは「人に教えたい」から投稿していて、そのレビューに人は後押しされて購入にいたるからです。
「これよかった」とか「ここ美味しかった」という評価の高いレビューも人に推薦したいからですし、「くそつまんねー」「二度と行かない」なんていう口の悪いレビューも人に教えることで、その商品・店舗の価値を落としたいからです。
教えられることで、それを読んだ人はその商品に興味を持つんですよね。
実際ぼくが何か電化製品やガジェットを買う場合も、購入者レビューを読むことで「買いたい!」となるケースがほとんどです。
まとめ
会社の中でこの話し方をやりやすいなぁと思いついたシチュエーションが、出張や夏期休暇で買ってきたお土産やお裾分けを配るシーンですね。
「◯◯行ってきたお土産です」ではなくて、「このお土産買ったときにこんなおばちゃんがいてさー」とか「これ新大阪駅で一番売れてるらしいよ」とか「試食したらおいしくて!」とか何かしらのストーリーをつけると、相手に教える目線になると思います。
同僚や部下が、愛想笑いにしか見えないようなリアクションをされる人にオススメの1冊です。