会社でチーム用のメールアドレスを作って、そのメアドを使ってチーム内の連絡事項を共有したり、顧客サポート用の窓口としたりしています。
共有のアドレスを使う事で、抜け漏れはなくなりました。
が、発信する側は共有したつもりでも、他のメンバーは自分じゃないと思ってスルーしてしまうケースが何度か発生することが新たな課題として発生しました。
そんなことを、昨日録画してみていた情熱大陸の「火山学者 鎌田浩毅」の回を見て、気付かずにやっている事があったなぁと思い出したのでご紹介します。
番組の冒頭で、鎌田さんがフィールドワークに生徒と出かけるシーンがあったのですが、鎌田さんは、生徒に教える前に常に考えさせていました。
考えさせる事で、フィールドワークを受け身ではなく積極的に参加させていたのです。
僕のチームでも似たような経験をさせることで、その受け身の体勢から抜け出すようにしていました。
つまり、指示待ち状態から当事者意識を持つようになった、という事です。
当事者意識を持たせる事は、ポジティブにプロジェクトに参加してもらう仕組みづくりが必要なんです。
目次
当事者意識を持たせるには
photo credit: Group of happy business people clapping their hands via photopin (license)
自分は部下の仕事を取らないことが大前提
僕がまず気をつけたのは、自分自身がプレイングマネジャーにならない事。
上司は自分が思っている事を、部下にお願いしています。つまり、ゴールは頭の中にできています。
なので、自分の方が上手くできるのは当たり前。
そのギャップを埋めるのが上司の役割で、部下から仕事を取り上げてはいけませんよね。
タスクに落とし、担当を決めて役割を明確にする
自分がイメージしているゴールを、部下と共有するために必要なのは、そこまでの過程の細分化です。
例えば、バグひとつ潰すのでも全てを任せるのではなく、原因を探すのをA君、実装するのをB君、テストをするのをC君というように、担当と役割を決めるわけです。
期限を合意して、進捗を報告させる、ただしやり方は指示しない
次にやる事は、そのタスクをいつまでに完成させるかを合意する事です。
ここで重要な事は、一度合意した期限は何がなんでも譲らない事です。
そのために重要なのが進捗を把握する事。
進捗が遅れそうであれば、他のメンバーに振るなりゴールラインを下げるなりして、必ず期限だけはキープするようにします。
逆にやってはいけないのが、やり方を指示する事。
こうやってください、と指示した瞬間に、部下は思考停止します。
問題が発生しても、叱らない。どこがダメかじゃなく、どうすれば良いか考えさせる
タスクをこなしている間、あるいはその結果として問題が発生する事があります。
というかほとんどの場合、問題が発生しないケースは紙一重と言っても良いでしょう。
問題が発生した時に僕が気をつけているのは、その問題の責任追及をしない事。
問題の責任は、責任者である自分にあるのです。
そして起こった問題の原因を追求するのは、プロジェクトが動いている間ではなく、プロジェクトが終了してから考える事だと思います。
問題が起こった時に考えるべきは、どうすればリカバリーできるか、という事だけです。
そして、そのリカバリー方法を考えるのも自分ではなくあくまで、そのタスクの責任者たる部下なのです。
そんなとなきに、反省文や報告書を書かせるのは部下の邪魔をしているのに他なりません。
当事者意識を持たせることで期待できる効果
指示しなくても部下が勝手に動き出す
当事者意識を部下がもつと、自分が何をすべきかを考えてくれるようになります。
そうすると、細かい指示が必要なくなり、ざっくり自分の思いを伝えるだけで、何をすれば良いのか判断してくれます。
部下から提案が出てくるようになる
さらに、何をすれば良いのかだけではなく、こうすれば良い、という事も提案してくれるようになります。
つまり、自分のコントロールできる枠を超えて、部下が動いてくれるようになります。
まとめ
指示待ちをしている部下は思考停止しているため、ベストを考えず、とりあえずこれやっとけば良いだろうというベターな状態をキープしようとします。
当事者意識を持つだけで、常に自分ができる最高のパフォーマンスを意識せずできるようになります。
そのレベルに持っていくためには、まずは、上司である自分が部下を信頼し依存する関係の高知具が必要だと思います。
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