部下や同僚に作業をお願いするとき、どういう言い方してますか?
「これ時間のあるときで良いので、やっといてもらえます?」
とか
「今日中に、この資料手直しできますか?」
なんていう指示の仕方してませんか?
単純な作業の指示では無く、その指示や依頼の背景や目的を一言添えるようにすることで、部下のモチベーションがあがり、作業品質や速度をあげることができます。
部下のモチベーションを上げる指示の仕方
ぼくはシステムエンジニアですが、プロジェクトマネージャーという立場上、プログラムの設計やプログラムのコーディングは部下にまかせています。
単純に「こういう機能って追加できるかな?」と言うと、8割くらいのケースで「できますけど、ちょっと大変かも・・・」って言うリアクションをされます。
同様のケースでも、依頼の仕方を変えて「ユーザーはこんな使い方をするよね?ってことはこういう機能があると便利だよね?」っていうと「そうですね」と言うリアクションになることが多いです。
このふたつの指示の大きな違いは、「誰がどういう目的でその機能を使いたがっているのか?」という、想定される利用シーンを明らかにしてあげているかどうか、ということです。
プログラマは往々にして「今動いているプログラムにはなるべく手を入れたくない」「この機能はこういう動きをするべき」と言う発想をします。
この目線も大事なのですが、もっと重要なのは「この機能はこういうシチュエーションで使われそう」というユーザー目線の発想です。
そのためには、作業についての指示の背景や目的をしっかりと説明することです。
変更指示だけでは、単純にその機能を追加するという作業を行うだけになりがちです。
一方で、背景や目的を説明することで、「こんな時はどうデータを入れるだろう?」とか、「こういう操作をするかもしれない」という切り口で、プログラムを組んでくることが多いです。
逆に、そういう使われ方をするのであれば、こんな考慮はしなくて良いよね、という判断もすることができます。
結果、出来上がってくるプログラムは自分が思っている要件を満たした機能を持っており、かつ、非機能要件も考慮されたプログラムが仕上がってきます。
まとめ
部下にとっては「手を加えることで、変な動きをしないこと」の方が重要です。
「なんでそんな機能を追加しなければならないんだ?」と思うならまだしも、「言われたから追加した」という思考停止におちいるケースもあります。
そうならないためにも、どうしてお客さんがそういうことを求めているのか、そしてどんな使われ方をしているのかということを意識してもらうことが必要です。
この説明をすることで、ぼくとメンバーの間の仕様把握の齟齬を小さくできていると実感しています。
もちろん、お客さんとの仕様確認を行う状況でも有効な方法です。
「なんかよく分からないけどやれって言われてるからやっている」状態にあると感じたら、その作業のゴールを確認する前に、その指示の背景や目的を明確にすることをオススメします。