[書評]カスタマイズ・エブリデイ

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photo credit: غzǻҰёll ♥ RAINBOW ! via photopin cc
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朝1時間早く起きて川沿いをジョギングする、通勤の道のりをちょっと回り道してみる。
休みの日は、犬の散歩にちょっとひとつ理由づけやイベントを取り込んでみる。

本書にならい、普段の日常生活をちょっとカスタマイズしてみることで、普段とは違った景色を見ることができ、空気を感じることができた。

本書は95ページと新書の半分のページ数で、写真もふんだんに使われているので30分ほどでさらりと読める。
最初は写真だけぱらぱらとめくってみて、「んー、読みたい本じゃなかったかな・・・」と思った。

しかし、文章だけ追っかけてもう一度追っかけてみると、一気にファンになった。
ピンク色の表紙、きれいな写真とは対照的に文章がめちゃめちゃ熱かった!

「週末野心」から生まれたカスタマイズ

筆者は次の週末叶えられる野心を徹底的に達成し、ライフスタイルプロデューサーとして活躍されている村上萌(@moemurakami_)さん。
淡々と続いていく毎日を「カスタマイズ」 して、いかに自分らしく楽しく過ごせるかを本書で紹介されている。

冒頭4つほど紹介されているが、その中で気に入ったのが甘酒と週末の朝ごはんのカスタマイズ。
およそ思いつかないこの組み合わせも、ガラスの瓶に入れ太陽のロゴのタグをつけ、コンセプトを明確にすることで毎回予約完売しているとのこと。

週末に朝から甘酒を呑む、というと浅草の花やしき界隈を想像してしまうほど、渋い。。
それが、週末の朝日の下、お気に入りの皿にならべたフルーツと、かわいいボトルに詰められたピンク色の甘酒を添えて、健康的な朝食ってなると、誰もがあこがれる朝食になってしまう。

自分を主語にして、ストーリーを徹底的に突き詰めていくことで「ヒトゴト」ではなく「ジブンゴト」として「カスタマイズ」していくのだ。
めんどくさい?結果を予想するだけではなく、「せっかくなら」と発想を一歩前に進める事が重要だ。

キャッチコピーをつけて、毎日の時間を自分のものに

大切なのは、自分がその時間にどんなキャッチコピーをつけているか、それを自覚すること。
目の前のことがつまらないとしたら、そこには必ず、つまらなくしている自分がいる。

「つまらないなー」と思ったら「カスタマイズしよう!」と思い、行動に移すことが重要だ。

行動に移す練習として、紹介されているのが写真で時間を切り取る方法。
写真を撮って「今の自分」を知り、 そこにキャッチコピーをつける。

そしてその写真から「理想の自分」を妄想する。
妄想した「理想の自分」になるようカスタマイズしていくのだ。

キャッチコピーの次は、ストーリー作り

ストーリー作りに使うのは、5W1H。
このうちのひとつに自分らしさを組み込むことで、カスタマイズされたストーリーができあがる。

ココでもいくつか紹介されているが、「きょうやらなければならない事務作業」が筆者の手にかかると
「気分がのる午前中に、かわいい付箋をたっぷり使ってやっつける事務作業」になってしまう。

ここでもただ付箋を使うのではなく、「せっかくなら」かわいい付箋を使うのである。

さっそくパクったのが冒頭の行動である。

夜走っていたジョギングを朝に、それも道路をぐるぐる周回するいつものコースではなく、川沿いの砂利道を1周するコースに変えてみた。

先週の週末はいつもの公園散歩に、ワインを持ち込みお気に入りのお店で買ったピザでゆったりした午後の時間を過ごした。

カスタマイズすることで、違った風景がそこにはあった。

変えられないものも、カスタマイズ

カスタマイズしていくと、自分の力で変えられないものが多いことに気づいた、と筆者は言う。

変えられないものを,カスタマイズする。
禅問答のようであるが、その答えはしっかりと受け止め、自分の心をカスタマイズすること。

変えられない「過去」もじっくりと自分の中で理解を深めることで、たとえネガティブしかない過去もポジティブにすることができるのである。

筆者は大学時代にミスに選ばれたり、テレビレポーターとして活躍しているのに、卒業式を内定ゼロで迎えていた。
その事実をしっかりと受け止め、「もっとこうだったら」「あんなのはどうか」と思いつく野心をしっかり実行して今の立場を築けられている。

まとめ

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「いつもと同じでつまらない」「〜のせいで、〜できない」と言っている人のなんと多いことか。

本書は、パラパラめくって写真だけみるととても可愛らしい、10代〜20代が憧れる女性の暮らしを提案している。
僕にとっては女性雑誌を手に取っているような気恥ずかしさを感じた。

だけど、文章を読んでこうやってまとめると、熱い気持ちを持って、良い習慣を繰り返して人生を謳歌しようとしている、バリバリのビジネス書になっている。

萌さんにならって実際に真似してみると、その習慣化の考え方が、とてもロジカルで効果的であることに気づかされた。

だけど、スタバで「ダブルトールノンファットエキストラホットラテ」は注文できないなぁ(笑)

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