中学生の頃は英語が好きだったけれど、高校、大学、社会人と進むにつれて英語を勉強する機会から自分を遠ざけてきました。
嫌いになったわけではないのですが、何となく時間を割いたり割かなかったり。
そんなわけで今現在、TOEICのスコアは600点前後をうろうろする程度の英語力しかありません。
今後否が応でもアジア圏も巻き込んで仕事をしていかなければならない時代が来ます。
そのことを考えると、今からでも英語に対して真剣に取り組む必要性があると感じています。
というわけで、今回ご紹介するのが佐藤洋一さんの「第二言語習得論に基づく、もっとも効率的な英語学習法」
英語の勉強を挫折した社会人が、もう一度やり直したいときの、効率的な学習法を解説してくれています。
あ、効率的と言っても「すぐできる」とか「〜だけ」の類ではありませんよ。
目次
第二言語習得論に基づく、もっとも効率的な英語学習法 by 佐藤 洋一 – 時間が無いサラリーマンには、自分なりの動機づけと大人用の学習法が大切だと気づいた
英語に壁を感じる人の5つの思い込み
本書は前半が理論、後半が実践という二部構成になっています。
特に前半に語られている、英語を習得できない人の5つの思い込みについては、僕の中にもあり、どこか逃げ口上にしている部分でもありました。
文法を学習しても、話せるようにはならないのでインプットやコミュニケーションが重要
コアの文法を最初にしっかり押さえることで、その後のインプットが効率的になる。
文法を偏重した学生時代のトラウマで、文法学習を無意味だと思っているのは非常に残念。
小さい頃から英語に触れていなければ、手遅れ
言語学習を効率的に行うことのできる臨界期は確かに存在するが、英語のインプットを効率的に行えば大人でも十分習得可能。
海外に住めば、誰でも英語を話せるようになる
バイリンガルの人は、それ相応の対価を払って習得の努力をしている。
インプットから、アウトプットに、アウトプットからコミュニケーションへと、主体的な学習モードの切替が必要。
ネイティブと同じレベルにならなければならない
正しくなければ話せないでは本末転倒。自分が今どんなレベルにいるかのモニタリングをして、学習方法をバージョンアップしていくことが大切。
語学は才能だ
語学を続けられるのは才能であり、その才能が無いから習得できないのではない。
自分なりに学習方法をカスタマイズして、語学学習のモチベーションを維持することが大切。
第二言語習得論に基づく学習マニュアル
この5つの思い込みを否定した後、では実際にどのように学習していけばいいのでしょうか。
本書では、第二言語習得論に基づき以下の6つのステップが、最短の学習マニュアルであると紹介されています。
- 文法のコアを自然順序仮説に沿って学習
- 十分な量のインプット
- 発信型の英語へ切り替える
- 相互理解のための英語へ切り替える
- 自分の英語力をモニタリングする
- 学習方法をカスタマイズする
それぞれのステップに応じて、実践編では、具体的な書籍やツール、サービスの名前を紹介されています。
まとめ
本書は、英語は学生時代にやったくらいで、ほとんど英語が身についていない人がターゲットになっています。
なんとなく書いていることは分かるけど、聞き取れないし自分の言いたいことも口から出ないと言う人ですね。
ただ、基本的にこの学習方法は、どのレベルの人でも有効な学習法であることは間違いありません。
今度こそ「問題を先送り」せず、英語をやりなおして身につけるために、本書に記載されているマニュアルに沿って、英語に力を入れてみようと思います。
今回紹介した本はこちらからみることができます