富士登山の装備について、登山後に見直してみた

IMG_8412富士登山は普通の山と決定的に違うのは、その標高です。
日本第二の高峰の北岳が3,193mなのに、宿泊する山小屋ですら3,460mの標高に位置しています。
海抜から100m上がるたびに0.7度気温が下がるので、山小屋では地上と比べて24度~25度も低い計算になります。
また、富士山は回りに何もない山のため、一瞬で天候が変わります。

地上の天気が晴れて半袖一枚の真夏日でも、富士山頂近くでは10度以下であり風が吹くとどんどん体感気温が変わるので、真冬の装備が必須です。

今回の富士登山で気づいた、装備の改善ポイントについてご紹介したいと思います。

  1. 服装はレインウェアを基本に、中のウェアで調節すべき
  2. ヘッドライトは明るいのが正義
  3. 手袋は登山中と真冬用の2種類が必要
  4. 高山病対策には心拍数の細かなチェックが有効
  5. 高山病の一時しのぎとして酸素缶は必携
  6. 大砂走りで下山するならスパッツを着用

服装はレインウェアを基本に、中のウェアで調節すべき

天気の変わりやすい富士山に登るには、レインウェアが必須です。
コンビニで売っているようなカッパではなく登山用のレインウェア上下とも、です。

今回の山行のスタート時、富士宮口の駐車場での気温は11度でした。
霧雨も降っていたので、上下レインウェアでのスタートで、結局最後まで脱ぐことなく九合目まで上がりました。

僕はレインウェアを持っていなくて、冬山でも使えるハードシェルのジャケットだったのですが、これだと暑く感じました。
基本レインウェアを着て、高度や天候で中に着るソフトシェルやフリースの脱ぎ着で調整するのが正解だと思いました。

ヘッドライトは明るいのが正義

ご来光を見るためには、山小屋を夜中の2時くらいに出発します。
山小屋の中も電気はついてはいますが、ザックの中を確認するには暗すぎます。
また、頂上までの道中も登山者で数珠つなぎになっていますが、自分の足下は真っ暗です。

ヘッドライトはできれば、角度を自由にでき、明るさもできるだけ明るいものが良いです。

手袋は登山中と冬用の2種類が必要

登山をする時に素手で登っている人を見かけますが、軍手でも良いので何かしら手袋をした方が良いです。
ちょっとバランスを崩して手をついてしまうことや、登る時に木や岩をつかんで手を切ってしまうこと、
漆などによるかぶれを防ぐのにも有効だからです。

富士登山ではご来光を待つという、普通の登山では無い状態になります。
このとき気温は0度に近くなるので、待っている間手がとても冷たくなります。

僕はワーク用の手袋は持っていましたが、厚手の手袋を持っていませんでした。
カイロでなんとかなるかと思っていましたが、全然役に立たず、手がかじかんでしまいました。

高山病対策には心拍数の細かなチェックが有効

高山病を予防するには、できるだけゆっくりと上がることが有効だと言われています。
そうは言っても、ついついいつものペースで登ってしまって、思った以上に息切れしがちになってしまいました。

息切れしないためには、ちょっと登るたびに手首を触って心拍数をチェックすれば良い、と途中で気づきできるだけ
普段の心拍数に近づけることができるペースで登るようにしました。

高山病の一時しのぎとして酸素缶は必携

気をつけてはいましたが、結局山小屋についてしばらくすると頭痛がするようになってしまいました。
寝ている間も頭痛はつづき、夜中の山行の間もかなりゆっくりのペースでいかないと頭痛がひどくなってしまいました。

こんな時に助かったのが酸素缶。
酸素を吸うことで、頭痛が少し治まりました。

高山病は悪化すると、吐き気や動けないほどの頭痛にもなるという事なので、あくまで一時しのぎとして酸素缶は有効だと思います。

大砂走りで下山するならゲイターを着用

下山ルートには御殿場口ルートを選択しました。
このルートは七合目から一気に高低差1,000mを下る大砂走りがあります。

大砂走りはくるぶしの上くらいまで砂に埋もれながら走るように降ります。
ゲイターを履いていることで、砂が靴の中に入ってくることはありませんでした。

まとめ

富士登山は、いきなり2000m以上の高度からスタートする、国内では唯一の特殊な登山です。
筋肉疲労的には、他の山の方が厳しいですが、富士登山の特性をしっかり事前に把握し対策をきちんと取ることが重要です。

次回は富士登山の装備について、持っていったけど役に立たなかったものをご紹介したいと思います。

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